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新NISA・NASDAQ100投資信託の銘柄比較|FANG+との相違点

2024年2月11日

新NISA・NASDAQ100投資信託の銘柄比較|FANG+との相違点

NASDAQ100投資信託の銘柄比較

NASDAQ100投資信託の信託報酬は、長らく0.4%台でした。

S&P500やオルカン(MSCI-ACWI)が、信託報酬0.1%以下の激しい競争が続いていたのとは対照的です。

この状況を変えてくれたのが、新NISA開始前に新規設定された、信託報酬0.2%台のSBI・インベスコQQQ・NASDAQ100、ニッセイNASDAQ100、楽天・NASDAQ100です。

2024年2月時点のNASDAQ100投資信託の銘柄を比較すると、以下の表のとおりです。

銘柄運用会社取扱大手
ネット証券
信託報酬純資産額

(百万円)

運用
年数
iFreeNEXT
NASDAQ100
大和SBI
楽天
マネックス
auカブコム
0.495%97,5965年
NZAM・ベータ
ASDAQ100
農中全共連SBI
楽天
マネックス
auカブコム
0.44%3,1443年
eMAXIS NASDAQ100三菱UFJSBI
楽天
マネックス
auカブコム
0.440%95,7203年
たわらノーロード
NASDAQ100
アセマネOneSBI0.44%5050年
SBI・インベスコQQQ・
NASDAQ100
SBISBI0.2388%2,6060年
ニッセイNASDAQ100ニッセイSBI
楽天
マネックス
auカブコム
0.2035%87,8740年
楽天・NASDAQ100楽天楽天0.198%7,7350年

※ 上から運用年数(設定日)順に記載

ニッセイNASDAQ100の純資産額が急拡大

2024年1月の新NISA開始以降、好調な米国株の影響もあってか、NASDAQ100投資信託への資金流入が増加しました。

信託報酬0.2%世代の3銘柄の内、ニッセイNASDAQ100の純資産額が急拡大しました。

旧世代(0.4%世代)の2強であった、iFreeNEXT NASDAQ100とeMAXIS NASDAQ100の純資産額をもうすぐ追い越すであろう勢いです。

0.2%世代の残り2銘柄の純資産額はイマイチです。

SBI・インベスコQQQ・NASDAQ100については、SBI証券の投信マイレージ還元率が低いことが原因の一つでしょう。

ニッセイNASDAQ100の投信マイレージ還元率が0.05%であるのに対し、SBI・インベスコQQQ・NASDAQ100は0.022%しかありません。

これでは、SBI証券ユーザーはニッセイNASDAQ100を選ぶかなと思います。

一方、楽天・NASDAQ100は、設定日が1月30日であり、純資産額の伸び率を評価するのはまだ早いです。

しかし、3銘柄の中でニッセイNASDAQ100が優勢な構図は変わらないと思います。

理由は、取扱証券会社数の差です。

SBIと楽天は、新NISA向けの看板ファンドの販売先を、それぞれ自グループ証券会社のみとしている傾向が見受けられます。

もちろん、営利企業ですから、投資信託から得られる利益と証券口座から得られる利益の両方を狙いたいのは、理解できます。

しかし証券口座競争が行き過ぎると、投資信託競争においてニッセイやeMAXIS Slim(三菱UFJ)などに負けてしまうかもしれません。

SBIは「高配当の投資信託路線」、楽天は「低コストのインデックスファンド路線」と、方向性の違いが明確になってきました。

それぞれ魅力的な投資信託ですし、グループ名を冠していることで十分な宣伝効果があるわけですから、そろそろ取扱証券会社を拡大する戦略に移行しても良い時期ではないでしょうか。

NASDAQ100とFANG+の相違点

新NISA開始当初から、米国ハイテク株が絶好調です。

そのため、オルカンやS&P500だけではなく、NASDAQ100やFANG+も新NISAの人気投資先となってきました。

コロナショックからの回復期に米国ハイテク株が急上昇していた頃は、NASDAQ100とレバレッジNASDAQ100(レバナス)がよく比較されていたのを思い出しますが、新NISAではレバレッジ商品は除外されていますので、ハイリターンを求める熱量がFANG+に向かったのかもしれません。

NASDAQ100とFANG+の組入上位銘柄は以下の表のとおりです。

NASDAQ100FANG+
アップル(9.0%)エヌビディア(11%)
マイクロソフト(8.3%)メタ(10%)
アルファベット(4.9%)ネットフリックス(9.8%)
アマゾン(4.7%)アルファベット(9.6%)
ブロードコム(4.0%)ブロードコム(9.3%)
メタ(3.8%)マイクロソフト(9.2%)
エヌビディア(3.7%)アマゾン(9.0%)
テスラ(3.6%)スノーフレーク(8.8%)
コストコ(2.3%)アップル(8.0%)

ご覧のとおり、両指数の組入上位銘柄重複率はかなり高いです。

ただし、銘柄の組入比率は異なっています。

これは、NASDAQ100が時価総額加重平均で比率を決めているのに対し、FANG+が組入銘柄に対して等ウエート投資して比率を決めているからです。

新NISA開始以降、GAFAMを中心とした生成AIブームやこれを支えるエヌビディアなどの半導体企業の組入比率が相対的に大きいFANG+が、NASDAQ100をアウトパフォームしています。

この状況が続くのであればFANG+一択ですが、市場は動き続けます。

時価総額加重平均のNASDAQ100指数は、企業の時価総額の変化に応じて組入比率が自動で変わりますが、10銘柄への等ウエート投資であるFANG+指数は、企業成績を見極めて銘柄入替が行われるか否かが、好成績を持続する上で重要となります。

FANG+の素晴らしいのはこの銘柄入替で、これまでアリババ、バイドゥを除外して米国企業を組入たり、業績不振のツイッターを除外してマイクロソフトを組み入れるなど、銘柄入替の都度に成功を収めてきました。

【新NISA】ハイテク10銘柄「FANG+」は銘柄入替で高成績
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今後もGAFAMの天下が続くのであれば、銘柄入替能力の高いFANG+が、NASDAQ100をアウトパフォームし続けると思います。

しかし、「米国企業の上位10社 ≒ FANG+」であるうちは大丈夫ですが、過去を振り返ると必ずしもハイテク企業が上位10社を占めていたわけではありません。

S&P500の組入銘柄上位10社の推移は、以下の表のとおりです。

1990年1995年2000年2005年2010年2015年
IBM GEGEGEエクソン
モービル
アップル
エクソン
モービル
AT&Tエクソン
モービル
エクソン
モービル
アップルマイクロソフト
GEエクソン
モービル
ファイザーシティグループマイクロソフトエクソン
モービル
アルトリア・
グループ
コカ・コーラシスコ
システムズ
マイクロソフトGEGE
ロイヤルダッチ
シェル
メルクシティグループP&GシェブロンJ&J
ブリストル・
マイヤーズ
アルトリア・
グループ
ウォルマート・
ストアーズ
バンク・オブ・
アメリカ
IBMアマゾン
メルクロイヤルダッチ
シェル
マイクロソフトJ&JP&Gウェルズ・
ファーゴ
ウォルマートP&GAIGAIGAT&Tバークシャー・
ハサウェイ
AT&TJ&JメルクファイザーJ&JJPモルガン・
チェース
10コカ・コーラIBMインテルアルトリア・
グループ
JPモルガン・
チェース
フェイスブック

ここ数年は「S&P500の成績はGAFAM5社の成績次第であり、残りS&P495は関係ない」という極論を聞くこともあります。

時価総額加重平均なので組入上位銘柄の成績寄与度が大きいことは間違いありませんが、それが今後もGAFAMであるかどうかはわからないのです。

FANG+も、文字通りFacebook・Amazon・NETFLIX・Googleの枠を超えて銘柄入替するわけにはいかないでしょうから、長期トレンド推移への対応力という事になると、NASDAQ100の方に分があるかもしれません

加えて、FANG+の信託報酬の高さ(0.7755%)は、長期保有するなら、やはり気になります。

FANG+は大和アセットマネジメントしか投資信託を販売していないので、NASDAQ100のような競争原理が働かないのかもしれません。

他の運用会社からもFANG+が出ると面白いですね。

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