資産運用

新NISA・S&P500投資信託の銘柄比較|楽天S&P500がiDeCo追加の影響

2024年1月14日

新NISA・S&P500投資信託の銘柄比較|楽天S&P500がiDeCo追加の影響

新NISAのつみたて投信枠で楽天・S&P500を運用

新NISAの投資方針を検討した結果、つみたて投信枠ではS&P500投資信託、成長投資枠で日本高配当ETF・米国高配当ETF・ADR銘柄を購入することにしました。

新NISAの投資戦略|S&P500投資信託と日米高配当ETFの組合せ
新NISAの投資戦略|S&P500投資信託と日米高配当ETFの組合せ

※ 2023年9月4日に公開した記事ですが、追記・修正して2024年1月21日に再度公開しました。 Contents投資目的と投資方針つみたて投信枠ではS&P500投資信託修正:投資先をeMA ...

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このうち、S&P500投資信託については、楽天・S&P500で新NISAつみたて投信枠への投資を開始しました。

私はもともと、つみたてNISAでは、「信託報酬の低さ」「純資産額の大きさ」から判断して、eMAXIS Slim S&P500に積立投資していました。

というのも、このeMAXIS Slimシリーズは、継続的に最低水準の信託報酬に修正してくれるので、安心して長期保有していたのです。

しかし、2023年後半にeMAXIS Slim S&P500より信託報酬が安いS&P500投資信託が次々と設定されたのですが、今までのところ業界最低水準への修正はなされていません。

eMAXIS Slim S&P500が信託報酬を下げなかった理由を考察

2023年前半までは、eMAXIS Slim S&P500は業界最安値の信託報酬を維持すべく、安い競合ファンドが設定される都度に信託報酬を下げてきました。

それが新NISA開始直前の2023年後半になって、eMAXIS Slim S&P500が信託報酬を下げなかった理由を、私なりに考えてみたのですが、

① 現在の0.09372%がS&P500投資信託の信託報酬限界値であり、これ以上安くすると安定したファンド運営ができず、むしろ後発ファンドが無理な設定をしている(そうであれば、いずれ隠れコストで判明する)

② 現在の信託報酬でも後発ファンドより資金流入が多い地位を確保しており、ファンドの利益を犠牲にしてまで信託報酬を下げる必要が無い(純資産額が桁違いに大きいファンドだけに、わずかなコスト低減でも大きな利益減となってしまう)

③ もうしばらく様子を見てから判断(積極的に低コスト化を牽引するのではなく、競合ファンドがeMAXIS Slim S&P500への資金流入を脅かす存在になった時に限り低コスト修正する)

思いつくのはこの3つくらいでした。

「①」であるか否かは、後発ファンドが設定後1年程度経過して隠れコストが計算できるようになれば、明らかになります。

信託報酬と隠れコストを合計すると、後発ファンドよりeMAXIS Slim S&P500の方が低コストだったとなれば、理由は「①」と言えるでしょう。

もし隠れコストが大きくなかったという結果になれば、理由は「②」か「③」なのかなと思います。

しかし、「②」はもちろんのこと、「③」であったとしても、ちょっと残念です。

eMAXIS Slim S&P500が、楽天VTIやSBI・V・S&P500と競っていた4~5年前とは異なり、現在はS&P500ファンドの絶対的王者に君臨してしまったがゆえに、最低コストは追求せず、純資産額やブランド力で勝負するスタンスに変わってしまったとは思いたくないのですが。

米国のS&P500ETFにおいて、歴史があり純資産額が大きいSPY(ステートストリート)の経費率が0.09%で、後発ETFのVOO(バンガード)が経費率0.03%と低コストで設定されても、老舗のブランド力で純資産額1位のまま経費率を下げることなく現在に至っている例もあるので、嫌な想像もしてしまうのです。

以上のことから、1月分の新NISA設定最終日までeMAXIS Slim S&P500の信託報酬値下げのニュースを待ち続けましたが、結論として楽天・S&P500で新NISAつみたて投信枠をスタートすることになりました。

S&P500投資信託の比較(2024.1)

新NISAは開始しましたが、S&P500投資信託の比較は継続します。

長期投資の観点から、各ファンドへの資金流入を反映した純資産額の伸び率は確認した方が良いと思ったからです。

eMAXIS Slim S&P500の信託報酬はこのまま0.09372%で固定化されてしまうのか、楽天・S&P500等の隠れコストはどの程度か、といったところも気になります。

S&P500投資信託のうち、信託報酬が0.1%以下に設定されているファンドを表にまとめました。

ファンド
(運用会社)
購入可能な
ネット証券
信託報酬純資産額
(百万円)
運用
年数
eMAXIS Slim
S&P500
(三菱UFJ)
SBI、楽天、
マネックス、
auカブコム等
0.09372%3,187,7255年
SBI・V・
S&P500
(SBI)
SBI、マネックス、
auカブコム等
0.0938%1,271,5284年
たわらノーロード
S&P500
(アセマネOne)
SBI、楽天、
マネックス、
auカブコム等
0.09372%6,0940年
はじめての
NISA・S&P500
(野村)
SBI、マネックス、
auカブコム等
0.09372%1,4390年
楽天・S&P500
(楽天)
楽天0.077%38,6980年
つみたてS&P500
(ブラックロック)
マネックス0.0586%5830年 

前回の記事で、

  • SBI証券ユーザー等の投資先:「eMAXIS Slim S&P500」
  • 楽天証券ユーザーの投資先:「楽天・S&P500」
  • マネックス証券ユーザーの投資先:「つみたてS&P500」

といった予想をしたのですが、マネックス証券ユーザーはeMAXIS Slim S&P500の方へ流れていった感じがします。

設定日が年末だったので、ブラックロック社のブランド力も通じなかったのか、それ以上に「2026年5月7日までは信託報酬0.0586%で、2026年5月8日以降は信託報酬0.09072%に上げます」というユーザー確保戦略が日本人投資家には馴染まなかったのかもしれません。

S&P500投資信託の比較|信託報酬最安「つみたてS&P500」登場
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予想的中!楽天・S&P500がiDeCo対象商品に追加されます

2024年1月26日から、楽天・S&P500がiDeCo対象商品に追加されることになりました。(楽天・オルカンもです)

過去の記事で「楽天証券のiDeCoにはS&P500ファンドが存在しないため、もしiDeCo対象商品に追加されたならば、純資産額はさらに増加が期待できるでしょう」と予想というか、期待した通りになって嬉しく思います。

楽天S&P500と楽天オルカンはiDeCo対象商品に追加されるか
楽天S&P500と楽天オルカンはiDeCo対象商品に追加されるか

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これにより、後発S&P500ファンドの弱点である純資産額の少なさが、楽天・S&P500に関しては解決されていくと思います。

理由は、楽天証券iDeCoにおいて、指数は違いますが同じ米国株ファンドである楽天VTIから楽天・S&P500へのスイッチングが予想されるからです。

楽天VTIはもちろん人気の高いファンドなのですが、いかんせん信託報酬が割高(設定当時は安かったのですが)なので、楽天・S&P500へのスイッチングが加速するでしょう。

iDeCoは、スイッチングの操作が簡単なのも追い風ですね。

そうなると、純資産額をめぐる状況はどうなるか。

上記の表のように、現在のS&P500ファンドの純資産額ランキング上位3銘柄は、

  1. eMAXIS Slim S&P500:3,187,725百万円(運用年数5年)
  2. SBI・V・S&P500:1,271,528百万円(運用年数4年)
  3. 楽天・S&P500:38,698百万円(運用年数0年)

となっています。

運用年数の差が大きいので、1位と2位が突出してる状況です。

さて、楽天VTIは人気ファンドであり運用年数も長いため、純資産額は1,244,361百万円と、ちょうどSBI・V・S&P500と同等の規模を有しています。

この金額を単純に3位の楽天・S&P500と合計すると、仮定の純資産額は1,283,059百万円となり、ランキングの順位が入れ替わります。

  1. eMAXIS Slim S&P500:3,187,725百万円(運用年数5年)
  2. 楽天・S&P500:1,283,059百万円(運用年数0年)
  3. SBI・V・S&P500:1,271,528百万円(運用年数4年)

もちろん、楽天VTIの全てが楽天・S&P500にスイッチングされるわけではありませんし、逆に他のファンド(先進国株式等)から楽天・S&P500にスイッチングしてくる分もあるでしょうから、現時点ではこの数字が多いとも少ないとも言い切れません。

ただ、上位2銘柄と競うレベルまで純資産額を増やせたなら、隠れコストも相当に抑制できるでしょうし、単独首位の信託報酬率と相まって、楽天・S&P500はSPYに対するVOOのような存在になるかもしれません。

一方、私はつみたてNISAでは、ずっとeMAXIS Slim S&P500を積立投資してきましたし、これまでずっと信託報酬低コストのフラッグシップであったことは忘れていません。

今回の予想はいい方向に外れて、eMAXIS Slim S&P500が信託報酬を0.077%以下に下げてくれることを期待しています。

なお、信託報酬の差が長期投資に及ぼす影響についてシミュレーションした結果を関連記事にまとめておりますので、具体的な運用益の差に興味がある方はご覧ください。

【新NISA】S&P500投資信託の信託報酬シミュレーション
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