パニック障害

初めての精神科受診はとても勇気が必要でした(2003年11月)

2023年7月28日

初めての精神科受診はとても勇気が必要でした(2003年11月)

パニック障害からうつ病へ

妻が里帰り出産することとなり、久々の一人暮らし。

博士論文査読の時期であったため、私は大阪に残っていました。

慣れた一人暮らしのはずですが、先日の飛行機搭乗失敗以来、全くおかしくなってしまった私には、孤独の恐怖の始まりでした。

あの飛行機搭乗失敗の前の私に戻りたい。

そう何度願っても元の精神状態へ回復することは無かったです。

原因が分かれば、それを解決しようと頑張るのですが、原因のわからない不安感は、ただ耐えるしかありませんでした。

幸い博士論文は査読を終えましたが、心の制御の見通しは全く立ちません。

真夜中に突然不安に襲われてじっとしていられなくなり、部屋で奇声を上げながら、走り回ったり、腕立て腹筋などを狂ったように、いや狂っているのかな、やったりして、心身ともにぐったりして夜明けを迎えることが常態化してきました。

人と話せる時間帯は何とかだましだまし耐えてきましたが、孤独になる真夜中が来るのが恐ろしいのです。

徐々に、真夜中の足音が聞こえる、夜や夕も怖くなり始めました。

そんな頃、研究室の仲間と飲み会がありました。

このような状態になってからは初めての飲み会、場が盛り上がってきても、昔ならムードメーカーであったはずの私が、全く人と話せず、原因不明の不安感と闘いながら必死に席に座っていました。

ただ、それだけが精一杯でした。

でも、精一杯の理性もついに限界、トイレに行くふりをして店の外にあった椅子に座り、迫りくる不安感と必死に闘いました。

人目には悪酔いのようにしか見えなかったと思いますが、でももう、何かとんでもないものと闘っていたのです。

そこに心配した友人二人が来てくれました。

こんな恥ずかしい心の動きは墓場まで持っていく秘密と決めていたのですが、もうそんなプライドも何も無くなって、ただ号泣して友人二人に不安でおかしくなってしまったことを告白しました。

友人は、そんなん普通であると、調子が悪いときは病院に行けばいいと言ってくれました。

その夜は友人二人が私の部屋に泊まりに来てくれました。

久しぶりに、夜、少し眠ることができました。

ありがたかったです。

病院、こういう症状の受診をするのは正直抵抗がありましたが、友人二人との約束を守るべく、勇気を出して受診しました。

私が所属する大学の病院、初めて受診しました。

医者に何を話したかはよく覚えていません。

整理して話したくても私の頭はバグっているし、医者の話も魔法のように私の不安を取り払うことは無かったのです。

ただ、薬は処方されました。

不安時に服用するセルシンという薬です。

こういう薬を飲むと私はどうなってしまうのか、ちょっと怖かったですが、お守りのようなものとして受けとめました。

二度目の受診では、薬がセルシンとソラナックスになりました。

治っていくという感覚はそれほど感じなかったですが、これ以上悪くならないように不安の暴走をある程度止めてくれている、ような気がする、そう信じることにしました。

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