パニック障害

【パニック障害】人から見れば、自分の中では、(2004年3月)

パニック障害】人から見れば、自分の中では、(2004年3月)

年の暮れから明けにかけては、大きなライフイベントが続きました。

まず待望の第一子が誕生し、里帰りを終えて妻子との新生活が始まりました。

妻には本当に感謝。

親族や友人を始め、ほんとうに多くの方々が祝福してくださいました。

そして大学から博士号を授与されました。

研究室の先生や仲間を始め、お世話になった方々に感謝の気持ちでいっぱいです。

さらに卒業後は東京で研究開発プロジェクトに参加することが決定しました。

大変光栄なことです。

人から見れば、さぞかし順風満帆な人生であることでしょう。

しかし、自分の中では、苦しくて人生から逃げずに踏みとどまるが精一杯でした。

今にして思えば、うつ病の急性期にいたのだと思います。

人生の貴重なライフイベントを、耐え難い不安感で迎えていることを、何といえば誤解無く伝えられるのでしょうか。

いやいやとんでもない、伝えるどころか気づかれてしまっては、妻を始め皆の祝福の雰囲気を台無しにしてしまう。

ここは人に絶対に気づかれることなく、自分の中の秘密にしなければならない。

受診もできなくなるから、薬も今持っている分で終わり。

二週間分が一生分、大事に使っていこうと思いました。

病気を告白する機会を得ることなく、不安の深淵に沈んだ心のまま、こういうケースではきっと幸福な笑顔をするのだろう、感謝の気持ちを表するのだろう、覇気あふれる誇らしい顔をするのだろうと、心の不感を頭の想像でカバーして過ごす日々。

博士号なんていらない。

東京にも行きたくない。

誰にも会いたくない。

妻子とともにベッドの上、それだけが世の中だったなら、どんなに幸せなことだろう。

青函トンネルが怖くなり、北斗星を降りてしまった(2004年5月)
青函トンネルが怖くなり、北斗星を降りてしまった(2004年5月)

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