パニック障害

【病院選び】大学病院精神科で研修医の練習台に(2005年6月)

2023年7月29日

【病院選び】大学病院精神科で研修医の練習台に(2005年6月)

精神科の受診を決意

乗り物のみならず、日常生活の中でも起こるようになってきたパニック発作と予期不安。

そして不安のない時間帯の方が稀になってきました。

事ここに至り、妻の勧めで大学病院を受診することにしました。

待合室、なんか精神病院みたいでした。

もちろん精神科を受診しに来ているので間違いないのですが、想像以上に薄暗くよどんだ雰囲気。

この日は予期不安もなく、むしろこれから受診して救われるかもしれないという希望があって調子が良かったのですが、病院の雰囲気が重苦しく感じられ、少しずつ気持ちが沈んでいきました。

名前が呼ばれました。少し緊張しましたが、勇気を出して、過去の嫌な記憶(思い出すと苦しくなる)を精神科医の先生に説明しようと、診察室に入りました。

そうしたら、白衣を着た人が7~8名いたのです。

先生と助手さんがいるとして、他の人は何だろうと思っていたら、先生と思われる方から説明がありました。

今日は研修生の教育をしていること、賛同してもらえるなら協力してほしいとのこと、もちろん不都合なら退席させることを告げられました。

先生はプロだから、お断りしても対応が変わることは無いのでしょうが、初心者の私としては、断ると先生の機嫌を損ねるのではと考えてしまいます。

かといって、ただですら発作がフラッシュバックしかねない恥ずかしい話を、衆人環視の中、赤裸々に伝えられる気もしなかったのです。

結果、モルモット状態を受け入れたうえで、かなり当たり障りのない話に希釈して、症状を伝えるほかありませんでした。

話を聞いた先生は、研修生に対し、こういうケースではどうこうという教育をされたのち、私には処方する薬とその説明をしてくれました。

期待は失望の母

薬はパキシルとソラナックス。

パキシル服用に関する先生のご説明はわかりやすかったです。

しかし、あれだけの情報で先生は何を根拠にこの処方をされたのかという、もっと本質的な問題がわかりませんでした。

それとも処方パターンというのはほぼ決まっていて、患者が伝える情報にあまり意味は無いのでしょうか。

もしそうであれば、受診など必要なく「薬と服用に係る知識」だけあれば良いわけで、それ以上のことを精神科に期待していた私が間違っていたのかもしれません。

確かに、あの待合室の雰囲気は、「期待は失望の母」ということを雄弁に物語っていました。

この後も2、3度受診しましたが、先生に私の症状を理解してもらおうと必死に説明すると、気のせいかもしれませんが面倒くさそうな、不機嫌そうな顔をされてしまったこともあり、受診が症状悪化の原因となっては本末転倒なので、妻に代理受診してもらって処方箋だけいただく関係に落ち着きました。

パキシルの薬効が発現してきた服用2週間後あたりから、日常生活の気分は改善してきました。

うつ症状の回復プロセスは先生の説明やネットの情報のとおりです。

しかし、乗り物に乗れないというパニック障害の根本的な問題は、このたびの受診では何ら解決できなかったのです。

出張に行けない等、仕事にも支障が出てきました。

-パニック障害