資産運用

【新NISA】日本高配当ETFの利回り・増配率(2023.11)

2023年11月19日

新NISAの成長投資枠で日本高配当ETFを運用

新NISAの投資方針を検討した結果、つみたて投信枠ではS&P500連動の投資信託、成長投資枠で日本高配当ETF・米国高配当ETF・ADR銘柄を購入することにしました。(関連記事「新NISAはS&P500と日米の高配当ETFを組み合わせます」参照)

このうち、日本高配当ETFについては米国高配当ETFに比べて税制面で有利であり、経費率は劣るものの利回り・増配率・株価上昇率といったパフォーマンスでは引けを取らなかったことから、残る課題は日本高配当ETFと米国高配当ETFの保有比率を決めること、さらに日本高配当ETFの採用銘柄相互の保有比率を決めることです。

これらの判断材料として、新NISAへの入金(成長投資枠の年間投資上限は240万円、上限1200万円までの最短入金期間は5年)を継続する間、日本高配当ETFの利回り変動を定期的に調べることにしました。

日本高配当ETFの実質利回り比較(2023.11)

日本高配当ETFの2023年11月時点の実質利回り(利回りー信託報酬(税込))を表にまとめました。比較のため、2023年10月の実質利回りを( )内に記載しています。

コード名称実質利回り2018年からの
株価上昇率
5年平均増配率保有上位銘柄(%)特徴
1489NF日経
高配当50
3.66-0.31=3.35%
(3.83-0.31=3.52%)
39.30%
(36.37%)
18.92%【50銘柄】ソフトバンク(3.8)、JT(3.6)、三井住友
FG(3.6)、武田薬品工業(3.6)、三菱商事(3.4)、日本
郵船(3.3)、野村HD(3.3)、みずほFG(3.2)、三菱UFJ
FG(3.1)、東京海上HD(3.0)
日経平均株価の構成銘柄のうち、予想配当利回
りの高い原則50銘柄で構成される株価指数。
予想配当利回り及び流動性を加味したウエート
を用いる。
1494One高配当
日本株
3.00-0.31=2.69%
(2.82-0.31=2.51%)
30.82%
(27.40%)
48.59%【40~50銘柄】大和工業(3.2)、 三井金属鉱業
(2.9)、ENEOS(2.9)、日本曹達(2.8)、東ソー
(2.8)、 ジャフコ(2.8)、インフロニア(2.7)、
サンゲツ(2.7)、ARE(2.6)、 電源開発(2.6)
TOPIXの構成銘柄のうち、10年以上毎年増配
しているか、安定した配当を維持している40
~50銘柄を対象とした株価指数「S&P/JPX
配当貴族指数」との連動を目指すETF
1577NF 日本株
高配当70
3.37-0.35=3.02%
(3.40-0.35=3.05%)
21.01%
(17.65%)
10.73%【70銘柄】ヤマハ発動機(2.2)、INPEX(1.9)、
三菱ケミカルHD(1.9)、豊田通商(1.9)、住友
化学(1.8)、セイコーエプソン(1.7)、野村
不動産HD(1.7)、三井物産(1.7)、 飯田GHD
(1.7)、ブリヂストン(1.6)
国内⾦融商品取引所に上場する全ての普通株式
のうち、今期予想配当利回りの⾼い、原則 70
銘柄で構成される等⾦額型の指数である「野村
⽇本株⾼配当70指数」との連動を⽬指すETF
2564グローバルX
スーパーディ
ビィデンド
日本株式
4.26-0.43=3.83%
(4.59-0.43=4.16%)
5年未満5年未満【25銘柄】川崎汽船(5.4)、リョーサン(4.6)、
飯野海運(4.5)、大和工業(4.4)、日本特殊陶業
(4.4)、NSユナイテッド海運(4.4)、商船三井
(4.3)、奥村組(4.2)、石油資源開発(4.2)、
日本郵船(4.2)
配当性向や配当継続性、財務指標の要件を満た
した銘柄の中で、配当利回りが高い銘柄で構成
される指数「MSCIジャパン高配当利回りイ
ンデックス」から各セクターの上限数を決めて
配当利回りの高い25銘柄を選定し、1銘柄
あたり4%でポートフォリオを構成

※ 青太字は前月比上昇、赤太字は前月比低下を示す

増配によって利回り4%以上へ成長することに期待

唯一4%以上の実質利回りを維持していた2564が、今月3.83%となってしまいました。しかし、「新NISAで年利4%の配当を出すポートフォリオ実現する」という投資目標は、不可能になったというわけではありません。

株式の利回りは、購入時の利回りで固定されることはなく、その後も増配・減配と変動します。これを増配率といい、上記表では「5年平均増配率」を記載しています。

仮に、今月の実質利回りで購入したETFが、5年平均増配率のとおり今後も増配し続けた場合の利回りの推移をシミュレーションします。(2564は運用期間が短いため試算から除いています)

保有年数1489
実質利回り:3.35%
5年平均増配率:18.92%
1494
実質利回り:2.69%
5年平均増配率:48.59%
1489
実質利回り:3.02%
5年平均増配率:10.73%
1年3.98%4.00%3.34%
2年4.74%5.94%3.70%
3年5.63%8.83%4.10%
4年6.70%13.11%4.54%
5年7.97%19.48%5.03%

このように、3年間保有していれば上記3つの銘柄全てで利回り4%以上を達成できるとの試算結果になりました。

直近5年間の増配率は高めの傾向であり、10%以上の増配率を今後も長期で維持できるかはわかりません。しかし、この3銘柄は個別株ではなくETFですので、定期的に保有銘柄が入替されるので安心です。

ただ、分散の程度は約50社と少ないので、ポートフォリオ全体の利回り安定性を高めるために、先程の実質利回り比較表に記載した「保有上位銘柄」や「特徴」を参考に、複数のETFを組み合わせて相互補完させると、より安心な配当生活につながると存じます。

 

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