資産運用

新NISA成長投資枠|米国高配当ETF・債券ETFのおすすめ銘柄比較

2024年1月20日

新NISA成長投資枠|米国高配当ETF・債券ETFのおすすめ銘柄比較

※ 2024年1月3日に公開した記事ですが、追記・修正して2024年1月20日に再度公開しました。

新NISAで米国高配当ETFと米国債券ETFを運用

新NISAの投資方針を検討した結果、つみたて投信枠ではS&P500連動の投資信託、成長投資枠で日本高配当ETF・米国高配当ETF・米国債券ETF・ADR銘柄を購入することにしました。

新NISAの投資戦略|S&P500投資信託と日米高配当ETFの組合せ
新NISAの投資戦略|S&P500投資信託と日米高配当ETFの組合せ

※ 2023年9月4日に公開した記事ですが、追記・修正して2024年1月21日に再度公開しました。 Contents投資目的と投資方針つみたて投信枠ではS&P500投資信託修正:投資先をeMA ...

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米国高配当ETFについては

  • 高配当ETFとして有名な「VYM」「HDV」「SPYD」をコア
  • 超高配当ETFとして有名な「JEPI」「PFFD」等をサテライト

以上のようなコア・サテライトの役割分担で投資して、ポートフォリオ全体の利回りをコア・サテライトの保有比率で調整しようと思っていました。

しかし、新NISAでは「JEPI」「PFFD」等が除外されてしまいました。

このため、「VYM」「HDV」「SPYD」といった利回り4%前後の高配当ETFでポートフォリオを組むことにしました。

米国債券ETFについては

  • 超長期米国債ETFの「EDV」をリスクヘッジ(株式と逆相関で大きな値動き)
  • 米国短期インフレ連動債ETFの「VTIP」はタイプの違うリスクヘッジ(値動きの小さい安全資産)

以上のような役割で、ポートフォリオ全体の安定に寄与してもらうことにしました。

米国高配当ETF・米国債券ETFの実質利回り比較(2024.1)

米国高配当ETF及び債券ETFの2024年1月時点の実質利回りを表にまとめました。

比較のため、2023年12月の実質利回りを( )内に記載しています。

なお、利回りは米国税(10%)抜きで計算しています。

コード実質利回り2018年初からの株価上昇率5年平均利回り5年平均増配率
VYM3.10%

(3.05%)

31.23%

(25.94%)

3.22%6.29%
HDV3.76%

(3.95%)

14.90%

(11.70%)

3.71%4.81%
SPYD4.61%

(4.72%)

5.95%

(0.40%)

4.61%7.62%
EDV3.52%

(3.72%)

▲33.67%

(▲38.36%)

3.38%9.70%
VTIP3.87%

(3.79%)

▲2.83%

(▲2.19%)

3.31%65.90%

※ 青太字は前月比上昇、赤太字は前月比低下

今月は米国長期金利が低下したことを受け、全体的に株価・債券価格が上昇し、連動して実質利回りは低下しています。

「株価×利回り=分配金(配当金)」であるためです。

昨年、2023年の米国高配当ETFの「分配金(=利回り×株価)」の推移を総括すると、

  • VYM:利回り3%前後で横ばい × 株価2.99%増 = 分配金6.96%増配 評価:◎
  • HDV:利回り3%から4%へ上昇 × 株価0.34%減 = 分配金4.79%増配 評価:〇
  • SPYD:利回り4~5%で上下 × 株価1.46%減 = 分配金7.85%減配 評価:△

以上のような成績でした。

VYMは目先の利回りだけではなく、株価上昇率や増配率をトータルで評価すると強いですね。

SPYDは1年間の中でも株価が相対的に大きく上下動するので、下記の「購入タイミング」で説明しますが安値で購入することが大切です。

HDVは成績だけ見るとVYMとSPYDの中間ですね。

ただ、HDVの中身を見ていくと、セクターの構成比率・銘柄入替の頻度・銘柄の財務健全性評価等、VYMやSPYDとは異なる特徴も有していますので、単純な中間的存在では無いと評価しています。

米国高配当ETF・米国債券ETFの購入タイミング

S&P500連動の投資信託は、購入タイミングを読むことなく、ドルコスト平均法の考え方で毎月定額で積立投資します。

これに対し高配当ETFや債券ETFは、上記の表における「株価上昇率」が示すとおり、S&P500のような右肩上がりのETFもあれば、そうでは無いETFもあるため、各ETFの特性に応じて購入タイミングを工夫した方が有利です。

VYM

株価上昇率が高く、S&P500のような右肩上がりの株価推移をしています。

しかし、利回りは今回取り上げたETFの中で最も低い成績です。

つまり、株価が右肩上がりなので運用期間が長いほど資産拡大し、利回りを他のETF並みの高配当にするためにも長期保有して増配させる必要があるETFと言えます。

このことから、購入タイミングは努めて早期ということになります。

SPYD

今回取り上げたETFの中で最も利回りが大きいのが長所です。

しかし、株価上昇率は低く、株価チャートを見る限り基本的に横ばい傾向であり、かつ時々暴落することもあります。

つまり、早期購入して長期保有しても、株価上昇はさほど期待できません。

このことから、購入タイミングは暴落時が良いでしょう。

株価が安くなったところを大量購入する投資戦略です。

HDV

VYMとSPYDの中間的な性質を持つため、購入タイミングも早期と暴落時の併用する方法が良いでしょう。

チャートを見る限り、株価は概ね右肩上がりと言っても良いと思います。

EDV

米国長期金利と逆相関な値動きをするため、現在高止まりな米国長期金利が本格的な低下局面に入る前に早期購入するのが良いでしょう。

もちろん、インフレが収まらずに高金利状態が維持される場合はその限りではありません。

VTIP

値動きの小さい安全資産であるため、購入タイミングは選びません。

上記ETFの「早期」や「暴落時」といった投資所要が無い時期に、買い進める方法になるでしょう。

現在は高インフレ下にあるので、物価連動債の仕組みとして利回りが大きいのですが、インフレが収まれば利回り低下が予想されることに留意しておきたいです。

追記1:新NISAで購入可能な東証版PFFDが新規上場

2024年1月31日にグローバルX 米国優先証券 ETF(隔月分配型)(銘柄コード:2019)が新規上場することになりました。

本家PFFDが毎月分配のため新NISAから除外されてしまったのに対し、東証版PFFDは隔月分配のため新NISA対象商品となりました。

PFFDは米国優先証券を対象としたETFです。

優先証券とは、株式と債券の中間に位置する有価証券のことです。

債券の性質も持つため、金利が上がると株価下落、金利が下がると株価上昇となります。

分配金は横ばいで、株価変動に応じて利回りは6%前後で推移してきました。

VYMやHDVのように利回り3%くらいから始まって増配に期待するスタイルではなく、運用当初から安定した高配当が得られることがPFFDの特徴です。

若い人の資産形成には使い方が難しいですが、50代以降の退職金運用等では運用しつつ一定のキャッシュフローが必要なので、将来有望なVYM等と即戦力のPFFD等を組み合わせたポートフォリオを組むことが大切ですね。

追記2:SBI・V・米国高配当株式(分配重視型)が新規設定

2024年1月30日に米国VYMを投資対象とした投資信託「SBI・V・米国高配当株式(分配重視型)」が新規設定されることになりました。

当サイトの過去記事で、楽天VYMを紹介したことがあります。

【新NISA】米国利上げショックに動じなかった楽天VYM
【新NISA】米国利上げショックに動じなかった楽天VYM

Contents楽天VYMとは楽天VYMの組入銘柄楽天VYMの値動きを検証新NISAでは分配金が出る本家VYMを成長投資枠で購入追記:SBI・VYM(分配重視型)が新規設定 楽天VYMとは 楽天VYM ...

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こちらの記事に、楽天VYMと今回新規設定されるSBI・V・米国高配当株式(分配重視型)はどちらが良いかといった趣旨のコメントをいただくことが増えました。

楽天VYMと一対一の比較よりも、本家VYMも含めた関連ファンドの比較が適切と思いましたので、米国高配当ETFの銘柄比較をテーマとした当記事に、論点整理と私なりの選択を追記させていただきます。

まず、同じ米国VYMを投資対象とした投資信託でも、分配金の取り扱いによって以下の2種類に分類されます。

  • 分配金を出すファンド:①SBI・V・米国高配当株式(分配重視型)、②米国の本家VYM
  • 出さずに自動再投資するファンド:③楽天VYM、④SBI・V・米国高配当株式

①と④は誤記ではありません。名前は似ていますが、④は既存ファンドで、①が今回の新規設定ファンドです。

後者の「自動再投資」は、人気ファンドのS&P500やオルカンと同じく複利効果で大きなキャピタルゲイン(売却金)を得ることを目的としたファンドです。

ただ、ハイテク銘柄が多いS&P500やオルカンに比べて、VYMはディフェンシブ銘柄の組み入れが多いため、例えば2022年の米国利上げショックに強かったとか、そのような違いはあります。

これに対し、前者の「分配金を出す」ファンドは、高配当のインカムゲイン(分配金)を得ることを目的としたファンドです。

したがって、SBI・V・米国高配当株式(分配重視型)の比較対象は米国の本家VYMとなります。

ライバルであり、投資対象という関係ですね。

信託報酬(経費率)は、SBIが0.1238%、本家VYMが0.06%です。

SBIにとって、本家VYMが投資対象なのですから、コスト構造上どうしても本家VYMには勝てません。

しかし、手数料・最小購入金額は、SBIが優れています。

これらの観点から、積立投資などで手数料・最小購入金額を重視する場合はSBIを、まとまった金額を一括投資して分配金を得るだけの場合は本家VYMをおすすめします。

私の場合、退職金運用ですし、VYMは株価上昇率も増配率も優秀なETFですので、老後もスイッチングや売却の予定も無いことから、本家VYMを選択することにします。

とはいえ、もし私が20代だったら、SBI・V・米国高配当株式(分配重視型)のように、分配金を通じて資産形成を実感できる投資信託を選択していたかもしれません。

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